鴉と蘇生りの水 六話 守護と扶翼
夢路の扶翼
鳥は診た事ないし、妖も診た事ないんだけど、あたしで大丈夫かしら😅
玄に姐さんも呼ぶ様に言ったからもうすぐ来ると思う。
ただの鳥なら人の薬でも効くと思うけど妖はどうなんだろ・・・😅
様子から判るのは疲れてるんだろうなって事位かしらね…😓
お待たせ。どんな様子?
姐さん、意識は朦朧としてるかな。
鳥としてみるなら体は熱くない。普通だと思う。
姐さんはそっと雅に手を当てて黙ったまま凝視していた。
・・・・・大丈夫そうよ☺️。
皆が雛達の面倒も見てるから安心して力が抜けただけみたい。
ずっと長い事一人で頑張ってたのね。
そか、安心したー😫
人に使う薬、効くの?
どうでしょうね…。
私は薬草なら効いてるわよ( ̄ー ̄)。
じゃ滋養に効く漢方を処方しておくわ。
俺は銀ちゃんに雅を預け、たまやに帰る道々どうしても気になっていた事を姐さんに聞いた。
姐さん、泉が元に戻ったとして、雅達にはどうすれば良いんだろう?
このままにしておくのが良いのかな。
そうね…。
雅の時を進めてあげないといけないわね…。
どうやって・・・。
成仏させるより難しいね。
新たな一歩を踏み出す事が出来れば、また時は前に進み出すと思うわ。
そうか…。
社長さんには少しでも早くあの泉を元に戻して貰いましょう( ̄ー ̄)。
ん?
お座敷に居るわよ、社長…☺️。
姐さんが意味ありげにニコリと笑った。
その意味を察した俺は姐さんを後にして大急ぎでたまやに戻った。
環の扶翼
社「いやぁ鼓星の姐さんが来てくれるとは思いませんでした」
鼓「もうお噂は花街中に流れてますよ。あの泉を元に戻して下さるんですってね☺️」
社「やれやれもうそこまで噂が流れてるのか…😅」
鼓「ええ、とても有難いお話ですわ。あの泉は私のご贔屓にも利用する人がおりますのよ。
再興するとなればきっと喜びますわ。
ですから私からもお願いしたくて、このお座敷は私から『是非に』と申し出ましたのよ☺️」
社「いやはやまだ正式に決まった訳ではないんだがな・・・。」
鼓「まぁ決まってないんですの😲?私はてっきり…。」
社「ははは。尤もこんなにして貰ったら無下には出来んな😄」
社長さんは私の上げ奉った言葉に素直に喜んで頂いた様で、かなりの上機嫌でお酒も進んでいました。
ほろ酔い加減が丁度良くなって来た頃、もう一人の仕掛け人が登場です。
芸妓にしては大きな足音がして止まったと思ったら、「失礼します」と言う声と然程違わず襖が開きました。
あらあら…😅。龍湖、遅かったわね
あぁ失礼しました🙏💦
急いで来たものだから勢いが余ってしまったわ😅
社「龍湖?」
鼓「ええ、龍湖はこの界隈では神出鬼没の女給。西洋のキャバレットをうちの女将が直々に教えた子なんですよ。」
社「西洋の…。なるほど。どうりで洋装な訳だ😍。」
龍「龍湖です。お見知りおきを☺️」
鼓「普段お座敷に出る事はありませんが、今日は女将が特別に社長さんの為に呼びましたのよ。
でもお気をつけあそばせ。日本の流儀とはかなり違いますからね☺️」
社「違うってどう・・・うわっ💦」
いきなり龍湖が社長の首に抱きつく様に纏わりついたので、社長は驚いて持っていた盃を落としてしまいました。
鼓「あらあら龍湖、社長さんのお着物が…」
龍「まぁ私とした事が…🥰、ごめんなさいね。」
龍湖の事ですからほぼほぼ狙っていたのでしょうけれど…😅。
龍湖はハンカチーフを取り出して社長の濡れた着物を拭き出したのは良いのですが、触れない方がいい所まで遠慮なく拭くものですから、社長は何もかもカチカチになってしまって…🤭。
社「こ、これが西洋の…?😳」
鼓「まぁ・・・これは龍湖の流儀かも・・・(⌒-⌒; )」
龍「社長、私の大切な大切な子もあの泉に助けられていますの。
だからあの泉を元に戻して頂けるなら全魂込めてさーびすするわ💕」
社「さーびす?あーやーえー💦い、いや…その…(#°_°#)」
鼓「サービスって言うのは奉仕の事ですわ😅。
社長、どうか本気にしないで下さいね😅奥様に叱られてしまいます。
でも気持ちは本当ですからね。」
社「あ、あぁ…(#°_°#)」
私への返事なのか、出てしまっただけなのか、社長はよく解らない返事を返して来ましたが、龍湖のもてなしぶりは何時も以上に気合いが入っていて…とにかくこの夜は楽しんで頂けた様でした😅。
夢路、やり過ぎ😅
いいじゃない、これ位😊
最高のおもてなしよ💕
やれやれ…🤭
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